Nice was nice!

Nice

ニースから戻って来て、あっという間に1週間経ってしまった…記憶が失せないうちに更新しないと。


論文に追われているうちに、大して夏も楽しめないまま、9月も半ばを過ぎ、イギリスは秋っぽくなって来てしまいました。私の専属英語辞書と化してくれた相方の提案で、青春…じゃなくて「夏を返せ」とばかりに、「論文提出後から新学期(仕事)が始まるまでの数日の間にどこか太陽のある所に行くぞ」ということになった訳です。
ギリシャの島々とか、北アフリカや地中海近辺の観光地を当たってみるも、やはり9月も下旬になると、それなりに秋。大西洋側はもう泳げる感じじゃないし、他もナンだカンだと3日に1度くらいの割合で天気が崩れる予報。そして、すぐ出発となると、フライトもバカバカしいほど高い…うぅ〜ん、悩める…旅行好きを自称してきた私達だけど、くじけそう…。
そんな中、ほぼ偶然見つけた場所が南仏ニースでした。天気予報も私達の滞在中良さそうだし、フライトも他と比べると比較的お手頃。何より、私は南仏に行ったことがなかったので、即決定。


4泊5日、夜到着で朝出発だったので、短いバカンスでしたが、息抜きにはちょうど良かったです。さすが、高級リゾート地のカンヌやモナコなんかと並んでいるだけあって、ホテルは比較的お高めだったので(そういう所しか残ってなかった可能性もありますが)、所詮、長居出来る土地ではないのかもしれません。でも、ロンドンから1時間半〜2時間弱のフライトなので、物足りなかったら、またいつでも気軽にリピート(もちろん短期で)してしまいそうです。
9月下旬、毎日快晴で気温は20℃台後半〜30℃。猛暑ではないけれど、まだエアコンが心地良いレベルの気温。ビーチにいても風がほとんどなかったので(イギリスとは大違いですねー)、ここの気候はそう簡単に変動しないんだろうなぁ…と思いました。ビーチが砂でなく砂利なのが難といえば難でしたが、逆にその分水は澄んでいたし、海草もなく(掃除が行き届いているだけなのかもしれませんが)、まだまだ皆さんガンガン泳いでいました。2月でも、天気の良い日には、半袖でOKなんだそうで…羨ましいこと。


ニースは、その昔イタリア領だったこともあるだけに、フランスというよりはやはり地中海文化圏だなぁと感じました。通りの名称などの表示はみな、フランス語と niçois という現地の方言で併記されていました。niçois は相方いわく、ちょっとイタリア語っぽいかもとのこと。市場の人とか郊外の村のお年寄りとかでない限り、最近ではあまり使われないんだとか。
食もフランスとイタリアの良いトコ取りな感じで、私達には嬉しかったです。多くのレストランでなぜかよくペスト(とパスタ)を見掛けました。ま、南仏だし、バジリコとオリーブオイルはいくらでもあるでしょうから、分からなくもないのですが、あまりにも目に付いたので何度かオーダーして試してみました。いわゆるグリーン・ペスト(いや、ペスト・ヴェルデとかいった方が良いの?)なら、バジルやオリーブオイルやパルメジャーノやパインナッツなどなどをミキサーに掛ければ出来るとは分かっていても、ついついいつも市販のモノを買って済ませてしまう我が家。ニースのレストランで食した pistou (ペストのこと)は、もちろんホームメイド―つまり、お店によってだいぶ違って個性的でした。あるレストランのは、何となくクリーミーな味でした…きっとオリーブオイルだけでなく、バターも使っていたに違いありません…そんなところが何ともフレンチ。


イタリアと違って、マフィアに雇われた移民の人達が夜にショボいバラを押し売りしに近寄って来たりすることもなく、物乞いをしている人に出くわすこともなく、その辺は清潔な感じで良かったです。ただ、ワンコの落し物…あれをどうにも出来ないところは、やはりフランス的なのでしょうか…?


居心地も良かったし、またサラッと行ってみたいです。あぁ、フランス語が出来るようになりたい。