Summer Holiday ’06 Part I

8月23日から9月6日まで、スペインとポルトガルへ旅行に行って来ました。

  • España

最初の約1週間はスペインで過ごしました。義弟一家が Costa Blanca の Altea という街で暮らしているので、そこでお世話になりました。去年も行ったし、旅行というより親戚訪問という感じですが、よいのです。毎日ビーチで泳ぎ、たくさん食べて飲んで、ぐっすり眠って…と何とも健全な夏休み。

  • Souvenir

Snack de Gamba エビせんです。去年見つけて以来とりこに。Mercadona というスーパーのオリジナル商品みたいです。スペイン…いや Mercadona まで行かないと手に入らないのが残念。

  • From Spain to Portugal

Alicante から Lisboa への移動は、色々考えた末、飛行機にしました。直行便は無かったのですが、Vueling Airlines という新しい、いわゆる格安航空会社で飛びました。Barcelona 経由で2フライト分でも列車より安く済みました。機内もサービスも Budget Airline の割にはなかなかスマートでした。満足。

  • Portugal

「『ありがとう』という言葉はポルトガル語の“Obrigado/a”が語源っていう説もあるんですよ」なんて偉そうに言いながら日本語の授業をしている私、実は初めてのポルトガル(ブラジルにも行ったことはない)だったりする。でもそれだけに、期待に胸躍らせ入国…すべてが新鮮。地図で見る限り、ポルトガルって、それはそれは控え目。まるでスペインの属国。しかも「ポルトガル語を知らなくてもスペイン語で何とかなる」とか聞いていたし、私のイメージとしては「スペインみたいな国」でした。しかぁーし、その考えは甘かった。ごめんなさいポルトガル。まず、スペインとの間に1時間の時差(イギリスと同じ)。着いて早々聞こえてくるポルトガル語のチューンはラテン系言語とは信じ難いほどソフトで静かで、何だか日本語みたい。人もすごく控え目、遠慮がち。でも、その辺を誤解なく接すれば、親切丁寧&礼儀正しい人々。そんな所も何だか日本人みたい。そう…その昔、大航海時代にわざわざ(スパイスがある訳でもない)日本にまで足を伸ばし、西洋文化の種を蒔いたポルトガルと日本には相通じる物事が多いんじゃないかと感じます。今でこそ国土も経済も小ぢんまりとした国ですが、かつては相当豊かだったのが建築物などから窺えます。タイルが有名なのですが、その美しい手の込み様やリッチな使い振りには感心です。歩道も石畳ならぬタイル畳でした。そんな街を歩くと…とにかく坂が多い!ポルトガル人が長崎に居付くことが出来たのは、偶然ではない気がしないでもないです。65歳以上は入場料が半額や無料だったり、列車が半額だったりするので、この国はシニア天国!年をとったら移住しようと思いきや…相当足腰が強くないと辛いかもしれません。リスボンポルトも都市開発の為、名物のトラム路線がバスや地下鉄に代わりつつありました。あちこち工事中で、地図通りに歩けず、よく道に迷い、坂も余計に上り下りしました。

  • Lisboa

旅行前にネットでリサーチした時は「イギリスより少し高め」なくらいの気温だったが、何かの間違いだったのか、暑い。熱波の影響で日中は40℃くらい。TVの天気予報で見る限り、スペインのアンダルシア地方とほぼ同じ気温で、ヨーロッパの主要都市の中でいちばん暑かったようです。エアコンの有難さが文字通り身に染みました。行けなかったけど、列車で郊外のビーチへ出掛けるのも観光ルートの一つです。私達はとりあえずガイドブック片手にリスボンの要所を攻めて行きました。Museu Nacional de Arte Antiga では狩野南蛮屏風画を鑑賞。修復もしてるんだろうが、さすがメイン展示物の一つなだけに、素晴らしい保存状態。金箔キラキラ。あと Museu Calouste Galbenkian へも。この Calouste Galbenkian という人は、トルコ生まれのユダヤ人で、子供の頃からコインなどを集めるのが趣味だったそうですが、後に石油事業で大成功してからは、その趣味は骨董品や有名美術品のコレクションへとエスカレートしていきました。第二次世界大戦時に中立国のポルトガルへ移住。文化振興のために財団を設立し、そこが運営するこの美術館には彼の見事なコレクションが展示してあるという訳です。ちなみに Canterbury にある University of Kent には、この Galbenkian Foundation によって設立された Galbenkian Theatre というのがあります。

  • Porto (Oporto)

ポルト… port wine のポルト(ポート)、ポルトガルという国名の語源とも。ポルトガル第二の都市といっても、それほど広くなく、行った場所のほとんどは徒歩圏内。建築物なども立派というより美しいものが多く、気候もリスボン滞在時のように殺人的でなかったせいもあり、だいぶ観光し易い心地よい街でした。Douro 川に掛かる橋から見た、川沿いに並ぶポートワインの醸造所の数には圧巻。それぞれ皆、観光客用に見学出来るようになっていて、私達は Sandeman醸造所を見学(もちろん試飲も)して来ました。ガイドのお姉さんが Audrey Tautou に似ていて、売店のお兄さんはキムタクに似てました。

  • Souvenir

ポルトで近道をしようと、地図を頼りに細い道を歩いていたら、下町の住宅地っぽい所へ迷い込んでしまったことがありました。都市開発から取り残されてしまった地域という感じで、半世紀くらいタイムスリップしてしまったよう。頭上にはたくさんの洗濯物が干してあって、石鹸のいい匂いが…そして、各家の外には洗濯用の流し台と洗濯板!…『ポルトガルの洗濯女』という民謡があるそうですが、まだ健在のようです。その思い出として、スーパーで Malhas & Sedas という洗濯石鹸を買いました。香りをかいでは、あの時のタイムスリップを思い出しています。


ありきたりですが、また行きたい!今度はポルトガルの違う街にも。