Sailing

この日の昼頃、プチ・ショッピング(←そんな言葉あるのか?)から帰って来た相方が、いきなり


「ご近所さんからセーリングにご招待されたよ」


と。


「あら素敵。いつ?」


と、私が聞いたら


「来るなら30分後に集合だって。行く?」


とな。「そんな急に…」とは思ったけど、せっかくの機会なので付いて行くことにしました。


ご近所のジョージさんの車で Ramsgate のヨット・ハーバーへ。
ジョージさんは、本当は奥様を連れてセイルする予定だったみたいだけど、奥様の体調が優れなかったようで、急遽たまたまそこ(?)にいた買物帰りの相方に声が掛かった…ということらしい。


ジョージさんのヨットは定員6人(この日は私達3人だけだったけど)で、小さなキャビンにはベッド兼用のソファーや、これまた小さなキッチンとトイレも完備。よくニュースにある“1(or2)人で大洋を横断”などという時に使われるサイズだそうです。
何も考えずに気楽に付いて来てしまったけど、船内や緊急時の対処法などの説明を受け(そして時々テストもされ)たりと、出航するまで結構しなければならないことが色々あるんだなぁ…と学習。


無線で出航許可の連絡を受け、いざ出航。
落ち着くまでは、エンジンをかけてモーターボートの要領で沖に出る…ということだったのですが、あんなに穏やかだったハーバーから出た途端、すっごい荒れ様。港やフェリーからも離れ、エンジンのギアをニュートラルにし、帆を出し始めても、揺れる揺れる…。


結果、私は船酔いです。ハイ。
日曜でダラダラ寝してゆっくり起き「時間も時間だから、このまま朝食摂らずにランチまで待つか〜」なんて思っていたところにこのお誘い。ほとんど空腹で参加したので、当たり前なのです。
男性陣が舵取りに苦戦している最中、私はトイレ(あってよかった)にこもるハメに。


こうして、私は船酔いだし、波が落ち着かなくて皆も舵取りから離れられないし…ということで、結局はすぐ引き返すことになりました。
本当は帆を張って風力で戻りたかったようですが、帆の具合が悪くうまく出なかったそうで、すごーく大回りして…つまり往路より復路の方が長く(揺れ)、その間私は狭いトイレであちこちに頭をぶつけながら半泣き状態でした。あー情けなぁ〜…。


ジョージさんはしきりに「よかったら、また是非」と言ってくれたが、私はもう誘われないだろうな…ハハハ…。
でも、色々見せてもらって、1人で全てやるのは相当大変だと感じたので、ジョージさんが気軽に誘える近所の相方をスカウトする気も分からないではないけど。
後で相方に
「またセーリングに行きたかったら、私には遠慮せず、ジョージさんにお願いしなよ」
と言ったら、
「別にいいや。舵取りでコキ使われて結構難しかったから」
だって。
たぶん相方のことだから、ヨット上で潮風に当たりながら何か1杯飲めると想像していたのに、実際はそれどころではなくて、ちょっとガッカリしたんだと思います。